4月28日19:00 〜 19:25 NHK BS Hi 第5話 「ルーキーたち」
初めてCG版クローン・ウォーズが発表された時のがっくりした感じは、前に書いたが、既にクローン大戦としてカトゥーン版が発表されているのに再びクローン大戦を描くと言う事にもがっかりしたものだった。
既にEP2とEP3の間と決まっている以上、その期間は3年そこそこで、話の落としどころも決まっている。カトゥーンとしての「クローン大戦」1と2は作品としては良く出来ていたと思うが、スター・ウォーズに対する渇望を満たしてくれる物には足りなかった。例えばEP3で語られていない3POの金色になる過程やアナキンの顔の傷や髪型の変更、グリーヴァスの咳き込みの秘密など、クローン大戦2で描かれるもスルーしてしまいそうなどうでもいい描き方で、あっても無くても本筋には影響が無かった。
アサージとの戦闘やシャアクティの活躍、洞窟でアナキンが見る右手の幻想など見るべき所も多いが、アナキンは終始ダークサイドに堕ちたかのような表情でちょっとつらかった(あの食事もどうかと思うぞ)。
そんな印象のクローン大戦を再び描くと聞いて、正直嬉しいとは思わなかった。
だいたいクローントルーパー自体、素性も良く良く調べずにたまたまそこにあったから使っただけで、ブービートラップに気づかなかったのはジェダイ末代までの恥である。初代マクロスでの早瀬未沙の台詞「拾った物を使うからです」が延々リピートするわけです。
そこにセレブレーションジャパンで見た、デイブ・フィロー二監督の発言である。クローントルーパーに関して「彼らにだって個性はある。その個性を表現すれば観客も親しみを感じるはず。彼らの無事を祈りたくなる。」
第5話「ルーキーたち」は、まさに彼らの無事を祈りたくなる物語である。見た瞬間、その手があったか! と完敗してしまった。3年という期間、クローン大戦という題材で、物語の作り様はいくらでも出来るんだと、このスタッフ達の気合いを感じる話である。これが1本、映画になってもちょっと物足りないが、TVシリーズの一本としてあるだけで、世界に広がりを感じさせてくれる。
更に、いつもコメディリリーフになっている分離主義側のドロイド兵も、精鋭がいる所を見せつけてくれる。アナキンやグリーバスも出てはいるが、基本的にクローントルーパーの話である。まったく毎回毎回、驚かせてくれるよ、このスタッフは!!
必見!!